本の話 - 橘玲「雨の降る日曜は幸福について考えよう」

2004 幻冬舎
橘 玲 先生


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友達から勧められた先生の作品
「臆病者のための株入門」が面白かったので
他作品も読んでみた

この本もかなり興味深く面白い作品だ
先生の全作品コンプリートしたくなること請け合いだ


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しょっぱなから絶望的な書き出し
そして
先生自身の二十代前半エピソードから語られる

運転免許試験場にある
とあるポスターを見た話だ

そのポスターは先生が
雨の降る日曜に幸福について考えるようになった
キッカケのポスターだ



効果的に挿入される写真が
内容にのめり込ませてくれる
これがなかなか良い

書き出し同様に絶望的な日本の仕組みを
分かりやすく(そして過激に)
次から次へと教えてくれる

その例えが
焼き茄子だったり
鴨南蛮だったり
アイスコーヒーだったり
黒魔術だったり…

日本の社会保障制度
あなたが契約している金融商品
これまで王道とされていた一般的な人生など
そのすべてにメスを入れてくれ
そして目を覚まさせてくれる



この本の本当の価値は
「Part 2 正しさの問題」で
その次のステップを提示していることだ

↓目次を読めば
その提示に興味が湧くに違いない

あとがきに書かれている
本の題名となったエピソードも良い



先生の言う
素晴らしい人生の果実を手に入れた
とまで言い切れないが
果実の微かな匂いを吸い込めた気がする

ヘタな経済学入門より
恐ろしく価値があると思われる

オススメ

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運転免許試験場のポスター

Part 1 幸福の法則
人生設計
生命保険
年金
医療
教育
不動産
資産運用
市場経済

よくある質問とその回答

橘さん、あなたは誰ですか?

Part 2 正しさの問題
年金制度を廃止しよう
国家に国民を保護する義務はない
貧しい者がより貧しい者を搾取する生活保護
介護保険は必ず破綻する
自殺志願者に安楽死を
公務員は障害者に席を譲れ
財政再建は覚醒剤合法化で
所得税は憲法違反である
ニューヨークのホームレス
福祉のない豊かな社会

参考文献
あとがき


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一点だけ首をかしげたのが
保険金受取人が第三者だったエピソード

これはあり得ないと思うんだが
エピソードがあった時代はOKだったのだろうか…
気になる…

コメント

  1. ローサのおしり2011年7月16日 20:28

    マネーロンダリングもそこそこ面白いよ

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  2. おお~ ありがと~
    先生の作品はコンプする予定だから待ってておくれ~

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