映画の話 - 山田洋次「馬鹿が戦車(タンク)でやって来る」

1964 松竹
山田洋次 監督

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馬鹿シリーズ第3弾

山田監督らしく全編に渡り
懐かしい農村風景が繰り広げられ
とても癒される

日本はとても美しい国
(だった)と再認識させてくれる

そんな長閑な日常に
初っぱなから「キチガイ」「ツンボ」「カタワ」の台詞
当時は標準語だったのだ
(オイラの地元では未だ標準語だが…)

そして
そんな差別・侮辱・騙しにより
元・少年戦車兵の怒りが爆発し
一気にアナーキーな世界に雪崩れ込んで行く

納屋から戦車が飛び出し
長閑な農道を戦車が爆走
大地主の母屋に戦車が突っ込む
何故か無意味に美しい岩下志麻

とてもアナーキーな世界
ロックンロールそのものだ

残念なのは
せっかくの大砲をブッ放さないトコ
是非とも農村を火の海にして欲しかった

馬鹿が村に「道」「名所」を残し物語は終わる
強引な終わらせ方もアナーキーだ

この脚本で映画を作ってしまう
当時の勢いを感じさせる

はっきり言って
内容・メッセージともに無い
ほぼ勢いだけで突っ走る
違う意味で心に残る作品だ

漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」は
山田洋次監督作品(特にこの作品)からの
影響を色濃く受けていることがよく分かる

コメント

  1. (*`・ω・´)ノのつぎょう2011年7月7日 22:41

    七人の侍もそうだったよ
    部落=集落の意味で使うんだけどね
    大人になって初めて知った、あれとかあれ

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  2. 物心付いてから
    この言葉って差別用語なんだ…
    って気付いたこと多数w

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