本の話 - ジェイムズ・P・ホーガン「星を継ぐもの」

1980 東京創元社
ジェイムズ・P・ホーガン先生
池 央耿 先生邦訳

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この感想文を書きながら
興奮が抑えられない自分が居る

何というスケールのデカイ世界
文系一筋のオイラでさえ宇宙の彼方に
終わりない浪漫を駆り立てられてしまう!

素晴らしい作品だ

SFモノの最大の弱点である文章だが
池 央耿先生の素晴らしい邦訳により
文系のオイラでも容易に映像が浮かんでくる描写だ

もちろんその映像化を助けてくれたのは
何と言っても表紙だ

加藤直之先生の完璧な仕事っぷり
読み始めの印象と
読み終わった後の印象が
変わってくるから不思議
ワクワクな印象から
懐かしささえ感じる

内容も
さながら本格ミステリーと言える
未知の発見の謎解き
次々と判明する新しい発見
ライバル学者との確執
最終的な仮説とさらなる仮説

志村後ろ後ろ的な
エピローグも乙だ

しかも34年前の作品で
ホーガン先生長編第一作目と言うから驚き

これだけ完璧な作品だが
一つ苦言(と言うか提案)と呈すと言えば…
文庫本サイズ

ちとスケールが小さ過ぎる

是非とも
ハードカバー&加藤直之先生の挿絵大盛り
愛蔵版として再販希望したい
図書館派のオイラでも
是非とも購入したい一冊になるはずだ

その本が全国の小中学校に置かれた日には
理系希望者が増加すること間違い無しだ

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