2006 フランス映画
Diaphana
ミシェル・オスロ 監督
-----------
さすが芸術の国フランス
日本・アメリカのアニメ界から
絶対産み出せないような色彩に溢れている
美術館に来てしまった錯覚に陥るほどの
美しさに思わず感嘆してしまう
一場面一場面が絵画そのものなのだ
どうしても色彩に目を奪われてしまうが
扱っているテーマは非常に重くそして深い
因みに題名は
Azur 明るい青
フランス人の瞳の色
Asmar 赤銅色の肌
アラビア人の瞳の色・肌の色
物語は
フランスのとある裕福な家
アラビア人乳母に双子のように育てられた
母親の居ない裕福な跡取り息子「Azur アズール」と
父親の居ない乳母の子「Asmar アスマール」
乳母から毎日のように
子守唄がわりのアラビア伝説
(妖精を救い出す物語)を聞かされ
成長していった
双子のように育てられ
何をするにもいつも一緒の二人だったが
厳格な父親の教育方針により
徐々に身分の差が現れていった
アズールは無理やり
家庭教師の家に住み込みに出されてしまい
アスマール母子は有無を言わさず解雇となり
家から追い出されてしまう
月日は流れ
立派な青年となって家に戻ったアズールは
アラビア伝説が忘れられず
妖精を救い出すため海を越えてアラビアに向かう…
絵画のような背景に比べ
人物は非常にシンプルだ
横スクロールの古いゲームが思い出される
下手すると
ムービーシーンがあるゲーム以下のチープな出来で
如何にもCGな動きをする
しかしながら
この如何にもCGな動きが
絵画のような世界にしっくりくる
良質な絵本を読んでいるような感覚
リアルなCGが良いとは限らないのだ
BGMもアラビア音楽を中心に
とても画面にマッチしていて素晴らしい
題名からも分かるように
テーマは人種差別・貧富の差・移民問題だ
オスロ監督は
かなりのこだわりがあるようで
フランス語以外の台詞(アラビア語)には
字幕を入れていない
当初台詞が分からなくて戸惑ったが
観終わった後にはそのこだわりがよく分かる
言葉が分からなくて当たり前
実生活でも何を言っているのか分からない
表情や仕草で読み取るしかないのだ
いわれのない差別
差別する側が差別される側の国に行けば
逆に差別されてしまう
反目し合う人種が共存し
向かうべき道は…
アニメらしいご都合主義的展開や
夢のように理想的な終わり方に
思わずホッコリしてしまうが
これは完全な監督の理想郷だ
実際の移民問題・人種差別は
非常に複雑で根深い
物語に登場する愚者が
一般フランス人の代わりとなって
そこら辺の本音を終始ブチまけている
自虐的に描かれている
その愚者(フランス人)の心を
変えることが出来るのかが
今後試されるのだろう
それが唯一の解決方法だとも
限らないから世の中は難しい
日本も対岸の火事ではない
もう火の手は目の前まで来ているのだ
子供向けの映画であるが
重いテーマを扱っていることもあり
大人でも充分満足できる映画だ
もしかしたら
聞く耳を持たないバカな大人にも観てもらえるように
絵本っぽく作られた大人向けの映画なのかも知れない
素晴らしい色彩・音楽は
一見の価値あり
日本語版吹き替えには
ジブリの高畑勲氏が監修
DVD特典映像も
ジブリ好きにはたまらない内容だ
--------
唯一苦言を呈したいと言えば
船で海を渡るシーン
もっと作り込めよ!
呆気無さ過ぎだろw
爆笑シーンにさせるなよw
Diaphana
ミシェル・オスロ 監督
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さすが芸術の国フランス
日本・アメリカのアニメ界から
絶対産み出せないような色彩に溢れている
美術館に来てしまった錯覚に陥るほどの
美しさに思わず感嘆してしまう
一場面一場面が絵画そのものなのだ
どうしても色彩に目を奪われてしまうが
扱っているテーマは非常に重くそして深い
因みに題名は
Azur 明るい青
フランス人の瞳の色
Asmar 赤銅色の肌
アラビア人の瞳の色・肌の色
物語は
フランスのとある裕福な家
アラビア人乳母に双子のように育てられた
母親の居ない裕福な跡取り息子「Azur アズール」と
父親の居ない乳母の子「Asmar アスマール」
乳母から毎日のように
子守唄がわりのアラビア伝説
(妖精を救い出す物語)を聞かされ
成長していった
双子のように育てられ
何をするにもいつも一緒の二人だったが
厳格な父親の教育方針により
徐々に身分の差が現れていった
アズールは無理やり
家庭教師の家に住み込みに出されてしまい
アスマール母子は有無を言わさず解雇となり
家から追い出されてしまう
月日は流れ
立派な青年となって家に戻ったアズールは
アラビア伝説が忘れられず
妖精を救い出すため海を越えてアラビアに向かう…
絵画のような背景に比べ
人物は非常にシンプルだ
横スクロールの古いゲームが思い出される
下手すると
ムービーシーンがあるゲーム以下のチープな出来で
如何にもCGな動きをする
しかしながら
この如何にもCGな動きが
絵画のような世界にしっくりくる
良質な絵本を読んでいるような感覚
リアルなCGが良いとは限らないのだ
BGMもアラビア音楽を中心に
とても画面にマッチしていて素晴らしい
題名からも分かるように
テーマは人種差別・貧富の差・移民問題だ
オスロ監督は
かなりのこだわりがあるようで
フランス語以外の台詞(アラビア語)には
字幕を入れていない
当初台詞が分からなくて戸惑ったが
観終わった後にはそのこだわりがよく分かる
言葉が分からなくて当たり前
実生活でも何を言っているのか分からない
表情や仕草で読み取るしかないのだ
いわれのない差別
差別する側が差別される側の国に行けば
逆に差別されてしまう
反目し合う人種が共存し
向かうべき道は…
アニメらしいご都合主義的展開や
夢のように理想的な終わり方に
思わずホッコリしてしまうが
これは完全な監督の理想郷だ
実際の移民問題・人種差別は
非常に複雑で根深い
物語に登場する愚者が
一般フランス人の代わりとなって
そこら辺の本音を終始ブチまけている
自虐的に描かれている
その愚者(フランス人)の心を
変えることが出来るのかが
今後試されるのだろう
それが唯一の解決方法だとも
限らないから世の中は難しい
日本も対岸の火事ではない
もう火の手は目の前まで来ているのだ
子供向けの映画であるが
重いテーマを扱っていることもあり
大人でも充分満足できる映画だ
もしかしたら
聞く耳を持たないバカな大人にも観てもらえるように
絵本っぽく作られた大人向けの映画なのかも知れない
素晴らしい色彩・音楽は
一見の価値あり
日本語版吹き替えには
ジブリの高畑勲氏が監修
DVD特典映像も
ジブリ好きにはたまらない内容だ
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唯一苦言を呈したいと言えば
船で海を渡るシーン
もっと作り込めよ!
呆気無さ過ぎだろw
爆笑シーンにさせるなよw
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