本の話 - 水道橋博士「藝人春秋」

2012 / 12 文藝春秋
水道橋博士

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読み終わって驚愕…
この表紙が切り絵だったとはっ!!
(福井利佐先生)

肝心の中身だが
文藝春秋をモジッた「藝人春秋」と言うよりは
正確には「藝(能)人春秋」

お笑い芸人がお笑い芸人を語るかと思いきや
博士の同級生「甲本ヒロト」から師匠「北野武」まで
ぱっと見メチャクチャな人選

しかしながら
浅草キッド好きだったら当たり前の人選過ぎて
物足りない気もしないでもない
(ネタですでに聞いてるのも多数あった)




この本に「芸人・水道橋博士」は存在しない
笑えるところは皆無
(狙っていた部分はあったかもしれないがまったく笑えない)
完全にルポライター然としている

そのルポライター然が炸裂するのが
オーラスの「稲川淳二」氏だろう

あとがきで博士自身も語っている通り
この本は
世に本当の稲川淳二氏を知らしめるために発刊された
といっても過言ではない

それは卑怯とも言えるネタであるが
稲川淳二氏を語るには避けては通れない部分である

別項でも登場する
ポール牧師匠がよく揮毫する色紙の言葉
「どうらんの下に涙の喜劇人」がグッとくる

この言葉こそ「稲川淳二」氏にふさわしい
のではないだろうか

余計なお世話だが
水道橋博士にとってこの本の評価が高まることにより
本業が霞んでしまう恐れがあるように思う
(こっちが本業だったっけ?)


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