2010 双葉社
湊 かなえ 先生
----------
やはり「告白」を超えられないのか…
先生には申し訳ないが
無意識のうちに
どうしても比べてしまう
あの「告白」を書いた先生の作品にしては
今作も期待ハズレと言わざるを得ない
出足から中盤まで
さすが先生～という内容だ
先生得意の
それぞれの視点から見た事件現場が繰り出され
中盤までは横綱相撲とも言える展開
特に
手に負えないアホな女の描写は完璧で
こっちまで殺意が沸くぐらい
物語に入り込ませてくれる
殺したくなる女を描かせたら
先生はかなり上位にくる作家のはずだ
それに対して男性の描写が弱い
キャラが不安定でいまいち際立ってこない
説得力がないのだ
横綱相撲の序盤に比べ
肝心の要の中盤以降がしょぼい
オチに限って言えば
まったくの肩透かしだ
有り得ない展開だし
感動も出来なければ
説得力もゼロだ
もしかしたら
「題名ありき」の作品かもしれない
題名と内容は上手くリンクしてると思うが
観覧車新設うんぬん話は付け焼刃でしかないし
正直要らなかった
題名しばりで苦しんだ感とも言える
次作に期待したい
コメント
コメントを投稿