本の話 - ジョージ・S・クレイソン「バビロンの大富豪『繁栄と富と幸福』はいかにして築かれるのか」

1926 グスコー出版
ジョージ・S・クレイソン 先生
大島 豊 先生邦訳

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85年もの歴史を誇る
蓄財哲学・自己啓発本の定番中の定番本


当初はこのバビロンを舞台にした
一連の寓話シリーズとして
パンフレットの形で発行したそうな

それが経済人・財界人などに
口コミで広まり一冊の本となり
歴史・言語を超えたベストセラーに!

そして現在に至る

さすがベストセラー!
語り口が柔らかく
非常に分かりやすい


これは大島豊先生の
素晴らしい邦訳
による力が
非常に大きい

肝心の実践するべき事柄は
黄金の「7つの知恵」をベースとし
厳選されたたった5つの黄金法則だけ!
(実質2つの黄金法則と言える)
なるほど…
普遍的なベストセラーは
伊達ではない
な~っと納得のシンプルさだ

しかもこの本の凄いところは
その前の段階の「精神論」にまで
言及
しているところだ

この至れり尽くせり感…

巷に溢れている
自己啓発・蓄財哲学本の原点の一冊であり
以降発刊されて続けるそれの手の本は
この本の模倣・アレンジでしかない!

と言い切っても間違いではないだろう


その肝心の黄金法則だが

 ・将来のために収入の1/10を貯めるべし!
・その貯まったお金を運用(働か)せよ!


ぶっちゃけこの2点のみ!

あとの3つの黄金法則は
その運用方法の注意事項
と言える

 ・その道のプロ(銀行や証券会社ではなく黄金を守ることに長けた人々)の
アドヴァイスをもとに慎重に運用せよ!
・自分のよく知らない商売や目的に投資するな!
・莫大な利益を求めたり、魅惑的な誘いにのったり
未熟で非現実的な投資はするな!


以上の「5つの黄金法則」を
確実に実行し続けられるものだけ

「繁栄と富と幸福」を築くことが出来るとしている


それ続ければ そりゃ~金持ちになれるだろうよw
こちとらそれが出来ねぇから困ってんだろうが!w

って方も多いだろう

さすがベストセラ~ 抜かりない!

そこら辺の精神論も
各章で順序立てて説明してくれている
その組み立て方が上手い

バビロニア人寓話として
それぞれのテーマと上手くリンクさせている

・貧乏な戦車職人バンシアの疑問(働いても働いても貧乏なのは何故か)
・大富豪の金貸しアルガミッシュの忘れ得ぬ言葉(何故大富豪になり得たか
・大富豪アルカドの価値ある講義(富をもたらす黄金の「7つの知恵」
・アルカドの息子ノマシアの過酷な試練(金貨の袋「知恵の言葉」の粘土板か)
・富豪の金貸しメイソンの忌憚なき忠言(資金運用先のアドヴァイス
・老戦士バンザルの確固たる自信(恐怖や不安から守ってくれる「強固な城壁」
・元奴隷、富豪の駱駝商人ダバシアの数奇な体験(「人間の誇り」を忘れない決意
・現代の考古学者シュルーヴェリィの応用(「バビロンの知恵」は現代にも通用するのか
・元奴隷、富豪の大商人シャルゥ・ナダの愛ある教え(「労働の喜び」を知る

上記のように
読みやすく説明されているので
2時間足らずでスイスイ読み終えられる

85年以上に渡って売れ続けてるような黄金法則
普遍的で完成された法則と言えよう

オイラもこの黄金法則を守っていれば今頃…

しかしながら過去は変えられない!

それじゃこの本を読んだ瞬間から
生まれ変わろうではないか!

本には「決意あるところ、道は開ける」とある

さぁ
みんなも一緒に生まれ変わらないか?


って訳で
すべての「繁栄と富と幸福」を築きたい方にオススメであり
数あるそれっぽい本をたくさん読み漁るなら
この一冊を持っていればOKだ
そして
定期的に読み返すべき本と言える

帯に「不滅の名著」とあるが
まったく偽りはない

85年以上の歴史を持つ
ベストセラーを是非とも手にすべし

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しかしながら
中表紙の煽り文句

人生の指針と勇気を与えてくれる
「黄金の知恵」と感動のストーリー


とあるが
さすがに言い過ぎで
まったく感動はしないw

とりあえず今回
図書館で借りましたが
保存用に買う予定


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