本の話 - 百田尚樹「影法師」

2010 講談社
百田 尚樹(ひゃくたなおき)先生

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この装幀から
まったく想像できないほど
とても素晴らしい時代小説

話の展開や構成
そして全体のバランスも良く
引っかかるところなく一気に読める

最後に込み上げてくるこの感情
まさに表題通り!

著者である先生の本業は放送作家であり
なんと!あの「探偵!ナイトスクープ」の
チーフ構成作家をしているそう


番組からヒントも得てるそうで
今作でもそれが使われてるとのこと
(残念ながらオイラには分からなかった)


物語は…
藩のためなら自らの命など厭わない
漢の中の漢たちの物語

身分の低い極貧の幼少時代
唯一無二の友情を超えた男との出会い
時代に翻弄される青年たちがそれぞれの生き方を決める時

衝撃的な出だしが強烈
こんな時代であったのか…と衝撃を受けること間違いなしだ

もちろん時代小説と言えば剣豪・剣術の話!
そこら辺もまったくもって抜かりが無い
さすが先生だ

そして最後に
漢の中の漢が友のために流す涙…
時代小説ならではのこの読後感が堪らない!


苦言を呈すのは野暮だが
やはり装幀が頂けない

極上の時代小説に「The Shadow」?
担当者! ホントに読んだのか?!

まぁそれを踏まえても
極上の時代小説を約束しよう
オススメ


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